元町の歴史を紡ぐ
特集「播新」
播新は、元町三丁目 のほぼ中程、山側にあります。
店名「播新」の由来は、
創業された初代の「播磨屋新次郎」という名前の略なのだそうです。
名前を代々が継いでいく、由緒ある古美術のお店。
店主に宛てられた、
武者小路実篤の手による書です。
取材時にも『週刊 朝日』(特集:司馬遼太郎の街道)や
『月刊 神戸っ子(KOBECCO)』にも掲載されていたのですが、
その中でも紹介されているのが小学館から発刊された『ニッポン仰天日記』という書籍について。
これは、明治時代にイギリスから来日していた探検家のゴードン・スミスの日記です。
それを荒俣宏が翻訳した重厚な書籍です。
この中に、何度も「ハリシン」という文字が出てきます。

これは、曽祖父にあたられる初代(現在のご当主が4代目との事)について書かれています。
当時(鹿鳴館時代)日本の陶磁器や蒔絵などを居留地の外国人に販売されていたとか。
西求女塚の別荘には、来日したチャップリンも遊びに来たそうです。

現在も茶道具を中心にした陶磁器や蒔絵、書画などの美術品を扱われています。
ウィンドウには古丹波の花瓶と、硯箱が飾られていました。
<日の出 蒔絵 硯箱>
<法民 作 根付 「三番叟」>
<根付 南陽 作 「日本地図」>
<道笑 作 根付 「鼠」>
<播陽 東山(とうざん)焼 櫻川水指>
<弘入(こうにゅう)作 黒茶碗>
<棟方志功作 版画>
他にも店内には、美しい古美術品が整然と並んでいます。
その場ごとに、誂えたような設えです。
左<庄司 作 花瓶> 右<橋本関雪 筆 掛軸>
<陶陽 作 備前火襷四方皿>
お店の奥には、芹沢銈介の暖簾が使われていました。
格式を感じさせる、まるで美術館のような場所。
まさに「元町の歴史を紡いできた」お店ならではです。
SHOP DATA
播新
住所:神戸市中央区元町通3-10-3
電話番号:078-331-2516
FAX:078-331-2486
営業時間: 10:30~19:00(18:45)(定休日:水曜日)
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